ハナビ、

ハナが東京砂漠で綴るよたばなしです、英語歌詞翻訳はじめました copyright ©︎ ハナ 2009-2022 all rights reserved.

Both Sides Now

ずいぶん…ひさしぶりの投稿でございます。

特に理由はないけど、色々追い込まれてブログで翻訳する気持ちになれなかっただけです。

オアシスやりますという予告しちゃったけど、どうすっかねってそのまま放置に。

ちょうど半年ほっぽってたんですね。

何か書くのって時間も気力も使いますしね。書き始めて気付くと一日終わる。だから仕事以外で何か書ける人のことはまじで尊敬します。

突き詰めて仕上げないと満足できない私の損な性分も手伝って、よっこらしょと重い腰を上げるきっかけでもないとなかなか書く気になれぬ。

 

で、そのきっかけとは。

第94回米アカデミー賞授賞式です。

またの名をウィル・スミス回ね。

いや私オスカーウォッチャーなので、毎年この時期はいそいそWOWOW再契約して生中継みるんですよ。

ほら、映画って結構予告編だけで面白いじゃないですか。

そのよりすぐった予告編の世界最高峰のを続々とみることができる。

今アツい俳優やトレンド…何もただの流行ではなく、社会問題にも触れてくれる(特に米国なので人種差別とかダイバーシティ多めですね)。

出演者の衣装も目に鮮やか。

こんな素晴らしいショーをみない手はないのですよ。

もっとも日本の私がそんなのに興味を持ってるなんて、しょせん高等遊民(全く遊んで暮らせるような金銭的余裕はないですが、脳内的な意味で)のお気楽感があるので、けっ、とあしらわれるくらいが正しいような気はします。

過去まさにアカデミー賞の授賞式内で流した動画に、アメリカのどこか田舎の街で映画館の近くにいる人たちに「アカデミー賞って知ってる?」ってインタビューして聞いて回ったのを撮影したというものがあったんだけど、田舎街の人々からは( ゚д゚) ハァ? シラネ- ナニソレクエンノ?? 的な回答がほとんどだったのを覚えています。それを授賞式のモニター越しに世界に流すとか皮肉きいてんなと思ったんですが。

ただ、それでも遠い日本にいる私のような映画ファンにも毎年感動と興奮を届けてくれることもあるのです。

こういうお祭りがあるからこそ、話題ができて映画界が潤うわけだし*1、インテリのお遊びがこの世からなくなることはやっぱりいかんと思うわけですよ。脳内お遊びができる状態が世の中で保たれていることが健全なんだから*2

そしてウィル・スミスが世界で最も口ずさまれる放送禁止用語をこの神聖なる祭典で二度ものたまったのがWOWOWできっちり聴けてしまったという。

 

さてアカデミー賞で最も話題をさらったのはウィル・スミスだったんですが、最も栄誉に輝くのはなんといっても作品賞です。

「コーダ あいのうた」やりましたね!



助演男優賞、脚色賞、作品賞のノミネート全制覇。

フランス映画「エール!」のリメイクなわけですが、リメイクというのを補ってあまりある挑戦であったというのが、助演男優賞、脚色賞の受賞をみていて伝わってきました。

正直大本命は「パワー・オブ・ザ・ドッグ」かと思ってました。*3

町山さんのツイッターでの解説で、同性愛だから女性蔑視というのは旧来の価値観を脱していない、という指摘があって、なるほどなと思いました。そしてあの美しすぎる至高の映画「ブロークバック・マウンテン」についてもそうだったと言及されていたので*4、つまりカウボーイってゲイだとどうしても逆に虚勢を貼るというのがテンプレなんではないかと、その時代を映しただけではないかという気もするんですが…これからみるので真相はみてのお楽しみ。

 

CODAが音楽用語のCodaではなく、Children of Deaf Adaltsということを初めて知りました。

何が描かれているのかは後日、映画館で確認します。

Appleの制作なのに、日本では配信してくれてないみたいだから…

 

さて!

私がこの映画の作品賞受賞に興奮してしまうのは、ハイライトにあの!ジョニ・ミッチェルの最も有名な曲「青春の光と影」が使われているからなのですよ!*5

このブログでも10年以上前から私はジョニ・ミッチェルが好きでたまらない!と書き綴っているように!

 

↓ほぼプリンスについてだけどプリンスのA Case Of Youはほんとにすごい。

最も敬愛するアーティストのひとりっていうか、ツートップのうちのひとりですね。*6

多数のアーティストにカバーされた本当に有名な曲です。

こんな曲を20代前半で書いてしまうってどうなっとんねんと思います。

天才は時も性別も軽く超えてくるんですね。震えますね。*7

音楽的にもフォーク、ロック、ジャズのあちこちを軽々飛び回ったりできちゃってますし。

ジョニは二十歳そこそこで妊娠したのに相手が逃げて出産するも当時は育てられず子供を里子に出したりしています。

さぞや愛と葛藤が大きかったでしょうね。

そのあたりが若くてもなにか普遍的なものを得たきっかけなのかもしれません。

 

有名なのは「ブルー」ですが「逃避行」というアルバムが全体を通してすごく好きです。

ちなみに「青春の光と影」はこれらのロック超名作アルバムに全然入ってなくて、さらに前のデビューそこそこのアルバムに入ってるって…もう化物でしょう。*8

あまりにも有名すぎるしそらでうたえるくらい馴染んじゃってる歌で訳す気も起きなかったのですが、改めて「コーダ あいのうた」の作品賞受賞を祝して、和訳してみたいと思います。

 

Both Sides Now

両面の残像*9

 

Rows and floes of angel hair

並んでたなびく天使の髪

And ice cream castles in the air

空に浮かぶアイスクリームのお城

And feather canyons everywhere

そこらじゅうに散らばった羽の渓谷

I've looked at clouds that way

私は雲をそんな風にみてきた

 

But now they only block the sun

でも今、雲は太陽をさえぎるだけ

They rain and snow on everyone

雨や雪をだれの上にも等しく降らせる

So many things I would have done

できたことがたくさんあったのに

But clouds got in my way

でも雲が邪魔をした

 

I've looked at clouds from both sides now

私は雲をどちらの側からもみてきた

From up and down, and still somehow

上からも下からも、でもどうしてか

It's cloud illusions I recall

思い出せるのは雲のまぼろしだけ

I really don't know clouds at all

雲の本当のところは全然わからない

 

Moons and Junes and Ferris wheels

月と六月と観覧車

The dizzy dancing way that you feel

目がくらむようなダンス

As every fairy tale comes real

全てのおとぎ話が現実になったような

I've looked at love that way

私は愛をそんな風にみてきた

 

But now it's just another show

でも今は別の場面になって

You leave 'em laughing when you go

あなたはそんな愛を笑って行ってしまう

And if you care, don't let them know

もしも大事に思うのならそうとは知らせないで

Don't give yourself away

不実を隠したままでいて

 

I've looked at love from both sides now

私は愛をどちらの側からもみてきた

From give and take, and still somehow

与える側も受け取る側も、でもどうしてか

It's love's illusions I recall

思い出せるのは愛のまぼろしだけ

I really don't know love at all

愛の本当のところは全然わからない

 

Tears and fears and feeling proud

涙と怖れと誇らしく思うこと

To say "I love you" right out loud

愛していると声高らかに告げること

Dreams and schemes and circus crowds

夢と計画とサーカスの群衆

I've looked at life that way

私は人生をそんな風にみてきた

 

But now old friends are acting strange

でも今、昔からの友達は変なふるまいをしている

They shake their heads, they say I've changed

頭をふりふり、お前は変わったなと言う

Well something's lost, but something's gained

そりゃ失ったものはあるけど、得たものだってあった

In living every day

日々を暮らしていくうちに

 

I've looked at life from both sides now

私は人生をどちらの側からもみてきた

From win and lose and still somehow

勝利も敗北も、でもどうしてか

It's life's illusions I recall

思い出せるのは人生のまぼろしだけ

I really don't know life

人生の本当のところはわからない

At all

全然

 

単語は全部わかっても解釈が意外とわからない!

これぞまぼろしのよう!

つかめないいちごのよう!ってのは華原朋美の「I'm Proud」ですね。当時も今もなんでいちご?って謎です。なぜいちごなのかがまさにつかめないです。*10

 

Moons and Junes and Ferris wheelsとか、Dreams and schemes and circus crowdsとか、このあたりの言葉選び、詩情を感じますね。

 

それからloveのくだりはもうなんのことなのかぼんやりしてしまい、それこそI really don't know it at allでした。

if you care, don't let them know, don't give yourself away, は直感的に愛は去ってしまうから全てを捧げるのはやめなさい的な意味だと思ったのですが…でもgive oneself awayは辞書的には馬脚を表すとか不正がばれるとかいう意味らしい。どうなんでしょう。

 

単純にどっちなのかわからないのが "They shake their heads, they say I've changed" は、彼らが「俺は変わっちまったよ」と言ってるのか、彼らは「お前変わったな」なのか、字面で確認してもわからない。

They say "I've changed" じゃないから「お前変わったな」じゃなかったのかと思ったものの、そしたらThey say you've changedだな?あれでも「俺は変わっちまったよ」だったらThey say they've changedだっけ?やっぱりわからない!

 

も、もしやこれすらもBoth Sidesてことなのか…?

英語ってやっぱり難しいですね!

*1:ドライブ・マイ・カー、良かったですね!手ぶらじゃなくて。濱口監督は「おお、君がオスカーくんなんだね」とかステージ上で小ネタかましてたけど、リアクション小さすぎて&きょどりすぎて、まるで伝わってなかったのが愛らしかったです!うっかり終わらされそうになって音楽流れかけて、待って!待って!とかもすごく可愛かった。どんな事情だかわからないけど圧倒的に来るべきはずなのに来られなかった三浦透子さんへの感謝の意をステージ上で伝えてくれるとかも、いいなと思いました。しかし監督なのに御一行様のツアコンか俳優陣のマネージャーみたいなひょっこり感かもしすぎていて、変にこわばったりとかせずにいられるというのは逆にすごい。西島さんはかなりしっかりと落ち着いていてさすがでした。あと岡田将生くんはその辺の女優より全然キレイ笑

*2:現在ロシアとウクライナが戦争状態であってもアメリカはアカデミー賞の受賞式をやるわけです。そこに触れる政治的なメッセージはほんのちょびっとあったくらいでした。日本で「ひまわり」の上映が行われているというニュースを聞いたので、そういうのあるかなと思ったけどなかったですね。そこまでの事態じゃないという逆アピールでもあるのかな。

*3:「犬の力」と聞いてドン・ウィンズロウの「犬の力」と関係ある?と一瞬思ったのですが、違いました。これ一瞬絶版になってたけど再販されたのかしら。ウィンズロウは初期だけどやっぱり「ストリート・キッズ」ですね!なんで映画化されてないのか不思議なくらい最高の探偵小説です。

*4:この時の作品賞発表でジャック・ニコルソンが( ゚д゚) ハァ?とうっかり口を滑らせたというのが私がアカデミー賞ウォッチャーになったきっかけのひとつでした。そういえばアン・リーも監督賞だけでしたね。歴史は繰り返す。ちなみにこの時の作品賞はたぶん多くの人の記憶に残らなかった「クラッシュ」。でも同性愛を扱った映画では「ムーンライト」が作品賞を撮ってるので同性愛がはじかれているわけではないです。私は「ムーンライト」を劇場でみて、ああこれは映画館でみる映画なんだなとしみじみ思いました。あれを配信でみてもおそらくあの哀しさは伝わらぬ。ああいう映画は映像に包まれてこそ理解できるのです。

*5:本人ver. こんなにきれいな映像あるんだ。

*6:ちなみにもう一人はルー・リードです。デヴィッド・ボウイは異次元すぎて除外。あとリアム・ギャラガーさんは愛してはいるけど敬はしてないので除外

*7:飛行機の中で読んだソール・ベローの「雨の王ヘンダソン」に着想を得たとのことです。そんですぐ書けたとか。天才えぐいわー。しかし絶版っぽいですね、雨の王ヘンダソン。読んでみたいな。

*8:ジャケットも本人プロデュース。絵描きになりたかったそうで、画才もすごい。

Blue

Blue

*9:うーん、難しい!"残像"に漕ぎ着けたのはそこそこですが、Both Sidesがしっくりこないですね。なんかうまい訳ないか頭をひねっていたら「善悪の彼岸」というニーチェの著書(読んでないけどタイトルだけ知ってます)をふと思い出し、"彼岸"ってやるなー!と思いました。邦題「青春の光と影」は、ジョニが当時年若い女性だったとしても壮年の感覚を歌ったlifeのパートがあるから"青春の"にはちょっと賛成できないけど、"光と影"はすばらしい訳ですね。「霞か雲か」というのも頭をよぎりました。そしてカズオイシグロの「日の名残り」も。どんどん遠ざかるな…

*10:最近ぽちゃぽちゃして幸せそうな華原朋美をみると、人って変われるんだなとなんかほっとします。

I'm Proud (Radio Edit )

I'm Proud (Radio Edit )

  • provided courtesy of iTunes

Rock ’n’ Roll Star

オアシスの記録映画「ネブワース1996」をみてきました。

ちょっともうリアムのかわいらしさにあてられてWhole Lotta Love*1なのでこの感動をひとまず書き込んで和訳は後日チャレンジ&アップしようと思うんだけど何の曲がいいか決めかねるんで、とりあえず表題にエンドロールで流れた現地で演らなかったロックンロールスターを置いときます!何で演らなかったんですかね!!


www.youtube.com


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Slide AwayとCast No Shadowの魅力を再発見しましたね。あと細かいけどやっぱMorning Gloryの"Another sunny afternoon"ってフレーズがめちゃくちゃ好きなんだよね!!!



多分DVDかブルーレイ買いますねこれ。本当映像と音楽を記録しておいてくださった皆様に心からの感謝を捧げたいです。私も観客になれた気がしました。*2

結成と全盛期には到底間に合わなかった生涯最愛のバンドそしてヴォーカルでした。でも解散の原因となったステージ裏の喧嘩でキャンセルになったパリのフェスには、当時パリ住んでた私はなんと観客のひとりとして参加してたのですよ。え〜まじか〜オアシスのキャンセルにあうの初だ〜、とかのんきに思っていたら直後にガチで解散してて、え…なにそれちょっとファン的においしい…と思いました。未だにあのときたった一人でフェスのりこんだのギャラガー兄弟風に言えば"ファッキン"自慢*3です。

 

↓まさにこの会場アナウンス聞きました。どっかに私映ってないかな笑

ではまた後日!!!*4

 

 

Knebworth 1996 (Live)

Knebworth 1996 (Live)

  • オアシス
  • ロック
  • ¥2852

 

*1:レッド・ツェッペリンの名曲ですね。邦題は「胸いっぱいの愛を」ですね。

Whole Lotta Love

Whole Lotta Love

  • provided courtesy of iTunes

*2:買いました、ブルーレイ。まだみてないけど笑

*3:英語スピーカーの前ではかように下劣な言葉は絶対つかいませんですよ、下劣さのせいというよりろくに喋れないのにイキってるあほ中学生みたいで恥ずかしいんで…

*4:も、もうちょっと待ってね…

September

はい、だいぶさぼりました!

わかっちゃいるけど間に合わない〜だったんですよ。最近ほら、天気悪かったじゃないですか。夏はどこへ…ってわからないまま長雨で寒くなってったじゃないですか。そんで季節の変わり目に体調を崩すっていうテンプレみたいなことになりましたし、仕事のほうも後輩やらボスやらが休みだったりで小忙しかったんですよね。

しかし今日という今日は書かざるを得ないこれを。だって今日はあの9月21日。12月になって思い出すべき9月21日。

ここまで読んでピンとくるあなたとは仲良くなれる気がしますよ。さあ一緒に!

 

ばーどぅやー!だんしんぎんせぷてんば!

 

というわけで誰もが知ってるあの名曲、Septemberでございます。これ今日まさに投稿したくて朝から聞いてました!

もう前置きなしでいきます!

 

Earth, Wind & Fire - September (Official HD Video)

 

September

あの長月の星月の夜*1

 

Do you remember the 21st night of September?

9月21日の夜を覚えてるかい

Love was changing the minds of pretenders

気のないそぶりをしてたふたりの心を愛が変えていったよね

While chasing the clouds away

互いの心に立ち込めた暗雲を追い払う間

Our hearts were ringing

僕らの心臓はどきどき鳴りっぱなし

In the key that our souls were singing

僕らのソウルはあのキーの中で歌いっぱなし

As we danced in the night,

ふたりはあの夜踊ったっけ

Remember how the stars stole the night away

思い出して、きらめく星々がどんなふうにあの夜を奪い去っていったかを*2


Ba de ya - say do you remember

バ・バ・バ・バードゥヤー、覚えてるかって言うよ

Ba de ya - dancing in September

バードゥヤー、9月に踊ってたことを

Ba de ya - never was a cloudy day

バードゥヤー、曇りの日なんかなかったことを

 

My thoughts are with you

僕の気持ちは君と共にある

Holding hands with your heart to see you

君に会うためその心を手にしつつ手を握り合う

Only blue talk and love

甘いささやきと愛だけだ

Remember how we knew love was here to stay

互いを愛するべきだとどうやって知ったか思い出させてくれるのは

 

Now December found the love that we shared in September

今やもう12月、9月に分かち合った愛はまだここにある

Only blue talk and love

甘いささやきと愛だけだ

Remember the true love we share today

真実の愛を今も変わらず分かち合っていることを思い出させてくれるのは

 

Ba de ya - say do you remember

バ・バ・バ・バードゥヤー、覚えてるかって言うよ

Ba de ya - dancing in September

バードゥヤー、9月に踊ってたことを

Ba de ya - never was a cloudy day

バードゥヤー、曇りの日なんかなかったことを


Ba de ya - say do you remember

バードゥヤー、思い出すかいって言うよ

Ba de ya - dancing in September

バードゥヤー、9月に踊ってたことを

Ba de ya - golden dreams were shiny days

バードゥヤー、金色にきらめく夢っていうのはあの輝かしい日々のことだったんだ

 

すぐ終わるかなと思ったら全然終わらない!意外と難しい!

"blue talk"ってのが暗い話じゃなくてピロートーク的なものらしい、というのはぶっちゃけ辞書引いてもわからなかった!

超有名翻訳サイトの「およげ!対訳くん」参照してしまった!(回答見ずに問題解けなかった感!自分に負けた!)

対訳くんでも指摘されているように、この曲って大半が過去形なんですよね。

しかも思い出して、覚えてるか、とかそんな回顧なことばっかり連呼してるから、多分つきあい初めのウッキウキが終わって、倦怠期の入り口、ってかもうフラれる間際なんじゃないかしらとすら思いました。だって締めのフレーズ、"golden dreams were shiny days"ですよ。これも訳に詰まってなんじゃらほい、って思いましたけど。「黄金の夢とは輝く日々だった」?つまり?今はもう夢から覚めちゃって?輝いてないってこと?ってなりますよね。はい、これは冷めてます!断言します。

しかし曲調があまりにもウッキウキなんでそこがまたいいですね、悲しみのないサンバはいらないと歌ったピエール・バルーの「Samba Saravah」を思い出しますね*3

陽気なディスコサウンドに潜ませたこの少しビターな歌詞がさらにこの曲を名曲たらしめているのかもしれません。

 

ばーどぅやー!

 

*1:西行法師の「願わくば 花の下にて春死なん その如月の望月の頃」っぽくしたかったんですね。なぜか激・和テイストでいきました。如月で桜咲くの何で…?と思いますけど、旧暦らしいっすよ。

*2:ここ読んでてPrefab Sproutの"We Let the Stars Go"を思い出しましたね。これ当時好きだった人のおかげで知ったんだっけな、へっへっへ。こんな私にも甘い青春があったとよ!あーこれはもう甘々な歌詞すぎて訳すの歯が痛くなりそうだけど("We let the stars go free"だぜ〜?)、いつかやるかなー。

We Let the Stars Go

We Let the Stars Go

  • provided courtesy of iTunes

Prefab Sprout - We Let the Stars Go

*3:悲しみのないサンバは酔わせてくれないワインと同じなのだ、そんなサンバはいらないと歌います。くー、かっけー!この歌とピエール・バルーが旅する雰囲気が好きすぎて、YouTube動画のやつのDVD持ってます。

男と女のサンバ

男と女のサンバ

  • provided courtesy of iTunes

Samba Saravah, Pierre Barouh, Baden Powell 1969

Englishman In New York

最近なんだか早朝起きるようになっちゃって、ついでになんとなく散歩をはじめました。寝落ちもめちゃくちゃ早くなって…なんなんすかね。抗体のせいですかね(違うと思う)。

早朝だとあまり人ともすれ違わないし、必要最低限の買い物を近所の24hスーパーで出来たりもするので、不安も軽減されます。在宅勤務で人に会わない毎日が続き、デルタ株まじ怖いってなってよりひきこもっちゃった結果、なんか心に軽いやばさを感じはじめていたので、早朝散歩はいい気分転換になってくれそうです。

とはいえ今朝は大雨だったし、前日それなりに体調崩したので見送り。

オリンピックが去ったら大雨とか踏んだり蹴ったりですね。正直、政府自治体の医療への負担ガン無視のうわべ取り繕い状況がたまらんです。病院満床、救急車のっても家に返される(ここんとこ毎日のように救急車のサイレン聞きますうちの近所…)、堂々と自宅療養しろとか言われるってなんなの。その上ワクチン打っても感染するし、じきに抗体消えちゃうからもう1回打たなきゃいけないとかいうし。一体これ終わりが来るものかいね。

身の危険レベルでいったら比にならないとはいえ、この閉塞感って戦時中にも味わったものと似たようなものかもしれないなと。表面上を取り繕って威勢よく都合のいい情報だけメディアが回すって、本当に同じ構造ですよね。

だから今年はネットで広島長崎の平和式典、終戦記念日の追悼式ぜんぶ見て黙祷しました。こんな世の中にしちゃってごめんなさいという気持ちで。

良識に従って行動すること、社会全体を良くしていくために尽力すること、そういう大人としての責任を軽視して、目先の利益や正解を得ることだけに心血を注いでいて、さらにそれを別に悪いとは思わない世の中になっているような気がしてならないです。

バズればいい、そのために1秒で目に止まるキャッチーさがほしい、表面を取り繕えばそれでオーライ、タブーというが考え方は違っていい、はい論破*1、みたいな*2

しかもそんな状況にひとりのいい歳した大人として何も対抗できていないのが非常にもどかしい。選挙に行って一票は入れているけど、政治屋マーケティングに太刀打ちできていない。正しいメッセージを発する政治家は、むしろ正しさゆえにあっさり負ける。政治って雰囲気だし、数だから。何度も記者会見して、やってる感をかもして、有能そうなポーズを装える、パフォーマンス力が高い政治家には、一般市民が一瞬で理解できない地道なデータや政策を持ち出しても、絶対に勝てない。

我々はというか、少なくとも私は、いま非常に嫌な世の中のうねり(ウイルスとかではなく世相的なもの)に巻き込まれていて、苦しくてもどうにもできないでいる、と感じています。いやほんと一市民として私はどうしたらいいんでしょうね。

数年後にブログ読み返したら、あああの時はあんなんだったな、で済むのかな。それまでサバイバルしないといけないですね、ひとまず。

とはいえ、私自身が生きる要領がいいわけではない、というかむしろ不器用なほうだから、苦しい人たちを生み出す社会構造のいびつさや、そういう人たちをあっさり差別したり無視したりする為政の冷酷さ、みたいなものに特に敏感になりがちなのかもしれません、明日は我が身っていつも思ってます。

 

と、社会構造的なものに話が及んだところでいきましょうか、本日の歌詞翻訳お題。

前回の宿題だったStingのEnglishman In New Yorkです。

Stingはアーティストとしてすごいクレバーで、音もいつ聴いても時代に左右されず普遍的でかつ緊迫感があって、憧れますね。例えるならばなんかこう、勉強できるのに陸上部でマラソン速いしケンカも強い、みたいな。割といい筋肉してるからですかね。

歌詞も秀逸のオンパレードです。Police時代のEvery Breath You TakeやMessage In A Bottleはもちろん有名ですけど、Fields Of GoldとかDesert RoseとかFragileとか。なによりあれですよ、レオンのShape Of My Heartですよ。トランプの4つのマークをサビにきれいに織り込んで最後はHeartでしめる、ってまじかっけー!ですよ*3

 

で、Englishman In New YorkはStingがクウェンティン・クリスプというアーティストから影響を受けて作った曲だとか。Stingは彼を"singularity"という言葉で表現していますね。唯一無二の、国士無双、みたいなもんかな。

CRISPERANTO.ORG: All Things Quentin Crisp! The Quentin Crisp Archives: Mr. Sting on Quentin Crisp and the song "Englishman in New York"

クウェンティン・クリスプに関する日本語紹介は、この方のブログに詳しいです。

音源はこのあたりで試聴できまして、 

Englishman In New York

Englishman In New York

  • スティング
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

しかしながらデヴィッド・フィンチャー監督のPV!をこれはYouTubeで絶対みてほしいんですけど埋め込みできないですね。クウェンティン・クリスプも登場しています。

Sting - Englishman In New York - YouTube

さていよいよ和訳とまいります。

 Englishman In New York

紐育のイギリス人*4

 

I don't drink coffee, I take tea, my dear

コーヒーは飲まないのです、紅茶をいただけますか

I like my toast done on one side

トーストは片面だけ焼くのが好きですね*5

And you can hear it in my accent when I talk

話すときのアクセントからおわかりでしょうけど*6

I'm an Englishman in New York

僕はニューヨークに滞在している英国人なのです

 

See me walking down Fifth Avenue

五番街を歩いていく僕の姿をごらんなさい

A walking cane here at my side

ステッキを傍らに携えています

I take it everywhere I walk

歩くときはどこへでも持っていくんですよ

I'm an Englishman in New York

なぜってニューヨークにいても英国紳士ですから

 

Oh, I'm an alien, I'm a legal alien

ああ僕は外人、合法的な外人

I'm an Englishman in New York

ニューヨークの英国紳士

Oh, I'm an alien, I'm a legal alien

ああ僕は異人、合法的に滞在する異人

I'm an Englishman in New York

ニューヨークにいるイギリス人

 

If "manners maketh man" as someone said

誰かが言った「礼儀こそが人を紳士たらしむ」ならば

He's the hero of the day

その方は今日の英雄だ

It takes a man to suffer ignorance and smile

その言葉で紳士は無視に苦しみかつ笑顔にもなる

Be yourself no matter what they say

誰がなんといおうとも自分らしくあるべきなのだから

 

Oh, I'm an alien, I'm a legal alien

ああ僕は外人、合法的な外人

I'm an Englishman in New York

ニューヨークの英国紳士

Oh, I'm an alien, I'm a legal alien

ああ僕は異人、合法的に滞在する異人

I'm an Englishman in New York

ニューヨークにいるイギリス人

 

Modesty, propriety can lead to notoriety

謙虚さ、礼儀正しいことが時として悪評判にもなる

You could end up as the only one

しまいには孤立してしまうことさえあろう

Gentleness, sobriety are rare in this society

親切心や素面でいることはこの界隈では稀なのだ

At night a candle's brighter than the sun

夜は太陽よりキャンドルが明るいのだから*7

 

Takes more than combat gear to make a man

人を紳士たらしめるには武装よりもっと何かが必要だ

Takes more than a license for a gun

戦闘服や銃のライセンスよりもっと

Confront your enemies, avoid them when you can

お前の敵に立ち向かえ、できるならば避けろ

A gentleman will walk but never run

紳士は歩きはすれど決して走ったりはしないのだから

 

If "manners maketh man" as someone said

誰かが言った「礼儀こそが人を紳士たらしむ」ならば

He's the hero of the day

その方は今日の私の英雄だ

It takes a man to suffer ignorance and smile

その言葉で紳士は無視に苦しみかつ笑顔にもなる

Be yourself no matter what they say

誰がなんといおうとも自分らしくあれ

Be yourself no matter what they say

誰がなんといおうとも自分らしくあれ

Be yourself no matter what they say

誰がなんといおうとも自分らしくあれ

Be yourself no matter what they say (oh, I'm an alien, I'm a legal alien)

誰がなんといおうとも自分らしくあれ (ああ僕は外人、合法的な外人)

Be yourself no matter what they say (I'm an Englishman in New York)

誰がなんといおうとも自分らしくあれ (僕はニューヨークの英国紳士)

Be yourself no matter what they say (oh, I'm an alien, I'm a legal alien)

誰がなんといおうとも自分らしくあれ (ああ僕は異人、合法的に滞在する異人)

Be yourself no matter what they say (I'm an Englishman in New York)

誰がなんといおうとも自分らしくあれ (僕はニューヨークのイギリス人)

Be yourself no matter what they say (oh, I'm an alien, I'm a legal alien)

誰がなんといおうとも自分らしくあれ (僕はニューヨークのイギリス人) 

 

ところで。恥ずかしながら私がこの曲をちゃんと知ったのはそう遠くない昔でして。

フランスから帰ってきて某社会人になってもゆるーく滞在しているともなくしている洋楽聴きましょうサークルというのがあるのですが、学生ちゃんのみんなの前で、いきなりやってきた社会人のフランス帰りの変な大人が、フランス思い出の曲をかけまーす、って当時現地で聴いて気に入った曲をあれこれかけた中に、この曲の替え歌があったのでした。

聴きにきてくれた学生ちゃんのひとり(もう立派な社会人ですが相変わらず仲良くしてくれる素敵なお嬢さんです)が、これってStingの曲ですか?と聞いてくれて、ほんとだ!Stingの曲と同じメロディだ!と初めてわかったのでした。どこかしらで耳にしたことはあってもちゃんと聴いたことがなかったんです。しかもレゲエになってたし。

 

Tiken Jah FakolyというレゲエアーティストのAfricain à Parisという曲です。

Africain à Paris

Africain à Paris

  • ティケン・ジャー・ファコリー
  • レゲエ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

Tiken Jah Fakoly - Africain à Paris - YouTube

 

ちょっと頑張ってフラ語訳もしちゃうんだぜ、でも翻訳サイトと辞書と首っ引きでだけどな。 

Africain à Paris

巴里のアフリカ人

 

Maman, je pense à toi, je t'écris

母さん、いつも母さんのこと思ってる

D'un trois étoiles à Cachan

パリ郊外のカシャンにある三つ星ホテルから手紙を書くよ

Tu vois faut pas que tu trembles ici

ここでびびったりしちゃいけないんだよ

J'ai un toit et un peu d'argent

僕には住むところだってあるし、少しはお金だってあるんだ

On vit là, tous ensemble, on survit

僕らはここに住んで、みんなで一緒に生き延びてきた

On ne manque presque de rien

僕らに欠けているものなんてほとんど何もないんだよ

C'est pas l'enfer, ni l'paradis

地獄でもなければ天国でもない

D'être un africain à Paris

パリでアフリカ人として生きることは

 

Oh, oh, un peu en exil

ああ、ちょっとした亡命のよう

Étranger dans votre ville

君らの街の異国人

Je suis Africain à Paris

僕は巴里のアフリカ人

Oh, oh, un peu en exil

ああ、ちょっとした亡命のよう

Étranger dans votre ville

君らの街の異国人

Je suis Africain à Paris

僕は巴里のアフリカ人

 

Sais-tu qu'ils nous ont promis des places

彼らが僕らに席を確保したのは知ってるだろ

Mais c'est par la voie des airs

でもそれは航空便だったんだ

Elles ne sont pas en première classe

ファーストクラスじゃなくて

C'est un oiseau nommé Charter

チャーター便という名前の鳥だった

En attendant que l'oiseau s'envole

その鳥が飛び立つのを待ちながら

Des mémoires aux doigts de fée

素晴らしく器用に

Font tourner autour des casseroles

シチュー鍋をかきまわす指を思い出していた

Un soleil au goût de mafé

マフェの味がする太陽

 

Oh, oh, un peu en exil

ああ、ちょっとした亡命のよう

Étranger dans votre ville

君らの街の異国人

Je suis Africain à Paris

僕は巴里のアフリカ人

Oh, oh, un peu en exil

ああ、ちょっとした亡命のよう

Étranger dans votre ville

君らの街の異国人

Je suis Africain à Paris

僕は巴里のアフリカ人

 

Et du dimanche au dimanche, aussi

日曜から日曜までずっと*8

Je ne fais que travailler

僕は働きづめだ

Tu vois j'en ai de la chance, ici

僕はチャンスをここで掴んだんだよ

J'aurais bientôt mes papiers

もうすぐ書類を手に入れる

Maman, j'sais que tu as l'habitude

母さんはいつものように

De trop vite t'affoler

早合点して慌てふためくだろうね

Surtout n'est pas d'inquiétudes

でも絶対心配しちゃだめだ

Si un hôtel a brûlé

たとえホテルが焼けたってね

 

Oh, oh, un peu en exil

ああ、ちょっとした亡命のよう

Étranger dans votre ville

君らの街の異国人

Je suis Africain à Paris

僕は巴里のアフリカ人

(Refrain)

 

全然内容違いますね!!!

いや、訳してみてよかった。こんな歌だったのかって初めてわかりました。

当時はラジオで聴いてわかる部分の歌詞(ってもJe suis Africain à Parisくらいしかわかんないわけですよ)を即メモってぐぐったけど見つからなくて、なんとなくFNAC*9をさまよって新作のワールドミュージックが並んでいたところをあさってみたら、L'Africainというタイトルを見てピンときてアルバムを手に取って裏面をみたら"Africain à Paris"という曲が収録されてるのを見てこれに違いねー!!!と確信を持ってゲット&ビンゴしたアルバムでした。こういうときの自分の引きのすごさというか、好きな音楽のつきとめ力にはたまに感動しますね。

 

Tiken Jah Fakolyはコートジボワール出身のレゲエアーティストで、抑圧された人々の現状を歌って世界レベルで人気を博したものの、政情不安と外国人排斥が高まる中、政治的なメッセージ性の強い歌詞が原因で殺害予告を受けたため、マリに亡命しているらしい、とこれはWiki情報です。

かつて植民地だった地域が多々あるためか、パリのアフリカ人はそれなりに多いようです。

フランス滞在当時に働いてた職場にもアフリカン系の人が何人もいました。が、彼らはアフリカ人とは限らないのですよ!私は自分がガイジンなもんだから他の人もみんなガイジンだろうと思ってて、最初の研修のとき、出身はどこ?とアフリカン系のおとなしくてやさしい力持ちな同期男性になんとなく聞いたら当たり前のようにフランス、と言われてああ、私の中の偏見よ…と気づいたのでした。同じ国籍のものは基本的に見た目からして同じ民族系に属する、というのは日本でそれが多数派だからこその認識なのですよね。アフリカン系だけど日本語ぺらっぺらのフランス人男子とか、逆に見た目完全にチャイニーズなのにフラ語しか話せないフランス人男子もいたっけ*10。なつかしいですね。みんな元気にしてるといいな。

滞在許可証をもらってパリで暮らせることになったアフリカ人が母にあてた歌なのでしょうか。Tiken Jah Fakoly自身の境遇を歌ったものかそうでないかはわからないですが、歌詞のはしばしから、かすかな誇りと望郷と、二つの文化をまたいで生きるしたたかさみたいなものを感じました。

うん、なんかもうちょっと毎日がんばろ。つたないフラ語で生きてた逞しい時代の自分呼びおこそ。って気になりました。コロナ明けたらフランスまた遊びに行くぞ!友人いるし!

*1:どなたかTwitterでつぶやいてましたけど、議論って論破するためのものじゃなくて、理解を深めるためにするものなのにね...論破を狙っている時点で圧倒的な幼稚さを感じてしまう

*2:最近とみに感じることですが、多くの広告がなんとなく薄ら寒い感じで気持ち悪いんですよ。変な早口で冷笑なのかツッコミなのか私見みたいなものをまくしたてて、あとはキャッチフレーズで歌って踊っておけばOKみたいな。もう最近は教養のないイキリ野郎しか広告作ってないんか。企業側はそれでいいのか。お客様に顔向けできるのか

*3:I know the spades are the swords of a soldier, I know the clubs are weapons of war, I know that diamonds mean money for this art, but that's not the shape of my heart、ってくだりですね、いやーかっけー!この前にジャックとかキングとかクイーンとかも入ってるんですよ。わーかっけー!あやっぱいつかこれちゃんと訳そ。やりすごすにはあまりにもかっこいい歌詞です

*4:直球とみせかけて思いっきりミュージカル映画「巴里のアメリカ人」をもじっております。映画みたことないけど、ガーシュウィンの曲は心躍りますね。名曲 I Got Rhythm もこの映画に使われた曲のひとつです。

*5:そうなの?アメリカ人両面なの??

*6:アメリカ語でぼんやりした感じの英語教育しか受けてこなかった人はイギリス語で完全に詰むんじゃないかしら=私。イギリス人同僚がまじで何言ってんのか全然わかんなくて転職当時は毎日冷や汗かいてました

*7:このあたりクソ嫌味なイギリス人っぽくてたまらんですね

*8:ここを月月火水木金金とするかどうかちょっと考えて、戦時中じゃないからやめました

*9:家電量販店とタワレコが一緒になったような店。CDとか本とか大体なんでも打ってる。都心部とかターミナル駅近くにあった。マンガもゲームもここで買えるよ。ちなみに10年以上前の話でなんだけど、Mangaというコーナーは、ほぼ全て日本の漫画をフラ語訳したものなのである。帰国前のおみやげに名探偵コナンの当時の最新刊と、きょうの猫村さんの1巻を買って帰ってきたっけな。あるんですよフランスにも猫村さんw 

きょうの猫村さん 1

 

*10:彼には仕事中にすれちがったときなぜか「キミガスキダトサケビタイ」ってスラムダンクの歌詞つぶやかれたことがあったんだけど、あれは告白だったのか?それほど仲良くなかったし、まじで謎です。割とすぐに転職してったから会えなくなっちゃったしな

Follow the Cops Back Home

先日、2回目のワクチン接種を終えました。

いやー2回目の副反応、噂にきいてたけどひどかった!*1

副反応の内容や程度は人によってさまざまなようですが(酷い寒気とか腰痛とか発熱も何℃くらいまであがるか続くかとか)、私はめちゃくちゃ熱出まして。39℃超えたところであきらめて解熱剤のみました。

発熱もきっと抗体作るのに必要なんじゃないかと思っていて、できれば解熱剤はのみたくなかったのですが、ちっちゃいころ40℃超えで幻覚みたことあるし*2、たしか40℃超えっぱなしだとやばいっていうし。

解熱剤のんでも38℃以上にしかならなかったので、ほっといたらどこまで上がってたのか…恐ろしいですね。

もともと年に一度くらいインフルエンザ級の風邪をひく体質なので、発熱にはそれなりに耐性があるものの、今回は出るぞ出るぞと言われてちょっと期待もしてた*3ので、ほんとにぐんぐん熱上がってきたからもうヒャッハー!ってなってました。

いそいそとあったかい布団出したり、レッグウォーマーつけたり、ワクチン接種帰りに買っといた千疋屋の桃ゼリーとか近所のスーパーで買っといたクーリッシュアイスとか食べたり、茹でて冷凍しといた (1)うどんで煮込み (2)ごはんでおかゆ にしたり、冷凍庫にしこたま常備してある保冷剤でなんちゃって氷枕にしたり。

ポカリ買えって何人かから聞いてあわてて買ったのですが、スポドリなら何でも良かったかも、というか私はそんなに発汗しなかったので、発熱時の水分補給としてはありがたかったけど、そこまで必要ではなかったかもな。

 

こういうあからさまに身体を休める必要があるときは、自分を思う存分いたわれるので、俄然はりきりますね。

スマホ脇に置いて寝るともなくうつらうつらして、夢のようなものをあれこれみたりもして、ああ高熱しんどいけど自分いま休むべきでそしてちゃんと休んでいる...あるべき状態にある…となんか安心すらしてました。わかる人いるかなこの感覚。

でも身体しんどいとコンテンツがあまり楽しめないので、むしろ仕事でちょっと使ってる統計のおさらいとか軽くしたりして。といっても入門書めくる程度だけど。

そしたら頭の中に数式とか図が次々とわいてきて、高熱でうなされてるっぽくなって面白かったです。

五輪と感染拡大に因果関係がないと言い切るためにはどんな検定がふさわしいか…とか変なこと考えたりしてました。

ワクチンが効くとか、副反応が若い人に多いとか、抗体が時間経ってなくなるとか、そういうのも統計的に判断されているのであって、とするとワクチン接種時にはちょうどいい頭の体操だったかもしれません。

 

というわけで今日の歌詞翻訳は、ワクチンの効能確認でも大活躍だったであろうプラセボ = Placebo からにしよう。

その名も"Meds"(薬) というアルバムに入っている、Follow the Cops Back Home という曲です。

Placebo (偽薬) のMeds (薬) ってよく考えるとすごい組み合わせだな。

Meds

Meds

 

この曲ね、結構前からかなり大好きなんですけど、全くなにいってんのか意味がわからないんですよ。歌詞とメロディーの耳触りが大変に良すぎて覚えてる箇所たまに口ずさむんですけど、まじでイミフ*4。ま、思い切って訳してみますね。

 

Follow the Cops Back Home

帰る警官を追いかけて*5

 

The call to arms was never true

軍隊への招集は絶対ありえなかった

Time to imbibe here's to you

一杯やる時間だ、ほら乾杯

I'll tell you stories bruised and blue

あざだらけでブルーになる話をするよ

Of drum machines and land slides

ドラムマシーンと土砂崩れのね

 

Just one more round before we're through

もう一杯だけつきあってくれないか

More psychedelic yuppie flu

もっとサイケなヤッピー病に感染する前に

It's such a silly thing to do

ばかなことだよね

And now we're stuck on rewind

俺たちはもはや巻き戻しできず突っ立ってる


Let's follow the cops back home

家に帰る警官の後をつけていこう

Follow the cops back home

家に帰る警官の後をつけていこう

Let's follow the cops back home

家に帰る警官の後をつけていこう

And rob their houses

そして彼らの家を襲うんだ

 

The call to arms was never true

軍隊への招集は本当だった試しがない

Let's take a ride and push it through

ひと乗りして押しやっちまおう

Suspended animation glue

仮死状態の接着剤を

Blame it on apartheid

アパルトヘイトのせいにして

 

Lets spend the night in Jimmy Choos

ジミーチュウの靴を履いて夜を明かそう

I'll give you coats and cheap shampoo

コートと安っぽいシャンプーをあげるよ

I'll give you nothing else to do

他にはなにもあげるものがないんだ

And now we're stuck on rewind

俺たちはもう巻き戻しできない

 

Let's follow the cops back home

家に帰る警官の後をつけていこう

Follow the cops back home

家に帰る警官の後をつけていこう

Let's follow the cops back home

家に帰る警官の後をつけていこう

And rob their houses

そして彼らの家を襲うんだ

(refrain)

 

The call to arms was never true

軍隊への招集は決してありえなかったんだ

I'm medicated how are you?

俺は投薬治療中だけど君はどうかな

Lets take a dive swim right through

飛び込んで泳ぎ切ろう

Sophisticated points of view

洗練された視点

 

Let's follow the cops back home

家に帰る警官の後をつけていこう

Follow the cops back home

家に帰る警官の後をつけていこう

Let's follow the cops back home

家に帰る警官の後をつけていこう

And rob their houses

そして彼らの家を襲うのさ

(refrain)

 

( ゚д゚)...?

じぇんじぇんわかりましぇん...

 

全く意味のなさげなふりをした意味のあるなにか、とみせかけてやっぱりなにもない、みたいな? 

なんで警官つけてって家を襲うの?なにそれ?

いやーこれはまいった。今までで一番難易度高かったですね。

訳してもイミフ、咳をしても一人。*6

 

ただ、訳しててきれいに韻を踏んでいるのだろうなってことはわかりました。

true, blue, through, flu, glue あたりかな。

しかし drum machines and landslied と suspended animation glue って一体なんじゃらほい、ですわ。apartheidも謎でしかない。

けど Lets spend the night in Jimmy Choos, I'll give you coats and cheap shampoo, I'll give you nothing else to do のあたりは曲の効果もありつつ、ちょっと情景浮かびかけて切なくなります。ジミーチュウの靴に安っぽいシャンプーってなんかさ。デザイナー志望とかで貧乏なのにやりくりして一生懸命貯めたお金で買ったハイブランドの靴を大事にしててぼろいフラットに住んでる若くてやせっぽちのたぶん付き合う直前の若者たちが夜中の公園かなんかでファッションショーの真似っことかしてるような姿がふと浮かぶんだな。でもそういう子たちは多分警官襲わないよな。

 

逆にこの歌詞が意味があるようにみせかけた単なる思いつきの言葉の羅列なのだとしたら、それをこんなに高らかに歌い上げられるのは凄いですね...いや意味を求めてしまうのは私が凡人だからなのかな?アーティストって意味いらない人たちなの??

 

ま、こんな難しい回もあるってことで。久々にMedsを投与したついでに歌詞訳して、訳したついでにアルバム通して聴き直してます。

ちなみに私の腕はいまや見事なモデルナアームです!

 

そいやイングリッシュマンインニューヨークとか予告してたんだった。次やります次。

*1:っていうかひどい。現在進行形。高熱はひいたものの、微熱、頭痛、めまいとか気持ち悪さが残ってます

*2:赤いセロファン越しにみたように視界が真っ赤にみえて火事だと思って飛び起きました。そしたら瞬時に元に戻って、あっ幻覚だったんだってわかりました。

*3:というか高齢になると反応出ないって言うじゃないですか、出ないと免疫やばいのかなと思いますよね。免疫系の疾患をちょっとかすったことがあるので、そういう意味でもどきどきしてました

*4:私だけじゃなかった。英語圏の人々にもイミフだった😂

コメントにもあるSongmeanings.comをのぞいてみました。やはり歌詞にこだわる系の人は多いのだな。でも皆さんの解釈がめっちゃばらばら😂やっぱ謎の多い曲なんですね。あとJimmy Chooのスペル間違ってるよ...

 

*5:ライ麦畑でつかまえて』みたいに素敵にはならないもんですね。野崎孝さん、歴史に残る名邦題です。このタイトルじゃなかったら読まないもん。

でも『フラニーとゾーイー』のほうが好きだけど。村上春樹訳が出てから野崎孝訳が書店になくなっちゃってるんで、昔の新潮文庫を大事に持ってます。あれ、でも英語で読めばいいじゃん?と思って英語も買いましたが、まだ読めてないです。てへ。

 

*6:咳をしても一人は尾崎放哉の句です。語呂が良いので引用しただけ。ところで文豪クソ野郎列伝が最近はやってますよね。ぶっちぎりの優勝者は石川啄木でしょうけど、放哉も結構なクズだったようです。エリートリーマンからのアル中からの転落人生。奥さんにあっさり捨てられてるのウケる。

↓この方のサイト凄いっすね...この充実した知識量と更新具合、まじやばいっすね...

People Are Strange

いやー7月も終盤ですって。Incroyableですね*1

オリンピックめちゃくちゃに崩壊しながら無理やり開催するんですね。てかもう始まってますね。

大好きなコーネリアスこと小山田圭吾先生がまさかTwitterのトレンドにあがるほど炎上するなんてすごい、世の中なにが起きるかなんて絶対予測できないって思いますね。

あのクソインタビュー掲載されたQuick Japanのバックナンバー、たぶん私持ってますよ。ファンはアーティストのクソ加減も含めて知りたいと思うものなので。どっかの古本屋で買いました。

クソいじめっていうか傷害罪レベルの行為を擁護するつもりは全くないのですが、それを知ってもなおコーネリアスの音楽のファンではあり続けると思うんですよね。ていうかずっと知ってたし。

いじめや性的嫌がらせや職場でのパワハラなど、被害者には過去に何度かなったことはありますが、自分が積極的に加害者であったことはあっただろうか、と思わず考えてしまいました。

被害者であったことはよく覚えてるんですよね。いじめや性的嫌がらせは認めたくないこともあって徹底的に無視しましたが、パワハラには正面きってに加え、裏からも手を回してあれこれ抵抗しました。

加害者であったことは、少なくとも相手を貶めようと意図してやったことはないと思う。小学校6年生のとき同級生男子のランドセルをふざけて振り回してたら金具が取れちゃって、もちろんその場で謝ったしその子も怒ってなかったんだけど、後になってその子のお母さんがわざわざうちまで出向いて「おじいちゃまに買っていただいたんですよ」ってうちの母にまで苦情言いにきてもちろん母もろともごめんなさいしたけど心の中ではおいおいもう6年生であとちょっとで卒業なのにそれうちまで言いにくる?ってちょっと思っちゃったり、とかは覚えてるな。中学校のときクラスメートのテストの点数を調子に乗って晒しあげたときは相手がまじで怒ってたし自分も下劣なことしたと気づいたのですぐ謝った。あとはいじめられてた子に優しくできなくてちょっとあたりきつくしちゃったことはあったかな。大人になってからは明らかに私を好きだとわかる人に、私は絶対お前に振り向かないと暗に伝えるためにガン無視とかもやったっけな*2

根本的には私は自分をとても牧歌的な人間だと自覚しているので、なにか不便や損害をこうむらない限りは相手に嫌な思いさせたくないんですよ。でももし自分に被害が及ぼうものなら全身全霊で抵抗して、何とかぎゃふんと言わせて or 撃退してやるスイッチが入りますけどね。喧嘩は売らないけど売られたら100%買ってるし、完全にやりこめなくとも非常に痛いポイントをつくとか、それなりの報復をしている気がする。もっとも私に喧嘩をふっかけた相手が悪いんだから恨むのは筋違いだってばよ、と思っちゃうな。牧歌的とは。いや牧場にも激しい戦いはあるはず...!

ちなみに大好きな『黒後家蜘蛛の会』シリーズ冒頭の短編に「会心の笑い」というのがあります*3 これは私が思い描く最強の復讐のひとつの形です。ぜひ読んでみてほしいです。

でもね、一番の報復はさ、"Living well is the best revenge" ですよ。これ私の人生の方針です。嫌な思いをしたことなんて完全に忘れて、私に被害を与えた奴が一切干渉し得ない場所で超絶ハッピーに暮らすのが本当の報復ですよ。となるともうちょっとがんばらないとな!完遂まで。

これは英語のことわざらしいですが、それをタイトルにした小説のような本がたしかあったし持っていたこともありました。ぐぐってみたらもはや絶版でした。なんか勝手にヘミングウェイ原作だと思ってたけど違いましたね…ちゃんと読んでなかったんだな...

「優雅な生活が最高の復讐である」この邦訳は完璧です。直訳だからこそ胸に刺さります。

私が訳すならなんだろな。「善く生きることこそ最強の報復」「幸福な毎日が最も手痛い反撃」「最強の復讐とは幸せな人生を送ることである」うーん、いまいち。あっ「人の幸せは毒の味」(cf. 人の不幸は蜜の味) とかかな...いや原文のかっこよさ抜けちゃうな。だめだわ。 

 

ともかくも、コーネリアス a.k.a. 小山田圭吾がかつて傷つけた人々が、どうか小山田圭吾のことなんか言われて初めて思い出すくらいに幸せに暮らしていますように、と彼の音楽のファンとしては切に祈るばかりです。それで本当に悔い改めて、これからもっといい音楽をどんどん作ってほしいです。そうやって音楽でだれかの心を良い方に向かわせることが、少年時代にクソ野郎だった小山田圭吾ではなく、アーティストとして世に立つコーネリアスの宿命であり禊でもあると思うんですよ。人間には再出発のチャンスが幾ばくかはあっていいとも思うし、少なくともかつての私は彼の音楽で心が楽しくなったことがあるから。

というわけで、私が夏になると必ず一回は聞く、このアルバムでも聴いてみてほしいな。リキッドルームが新宿にあった頃に何となくライブ行って、その音と映像のあまりの一体感、この音にこの画像を重ねるのか!ってびっくりして、それからずっとファンです *4

あっ動画の埋め込みできない。広告とかのせいなのか。このリンク、ライブで見た映像もくっついてるのでぜひご覧いただきたい。

CORNELIUS - Tone Twilight Zone - YouTube

ちなみに元カノは可愛い娘ちゃんとアメリカで幸せに暮らしてるようで。まさに最高の復讐をされていますね *5

さて。そんなコロナ禍のオリンピック断行のクソ開会式のことはこの辺にして。 

 

予告したからにはやらねばならぬ。People Are Strange, The Doorsの歌詞和訳ですよ。

まずこの曲が入ってるアルバムのジャケが最高ですよね。この変態しかいない感じ! 

* 埋め込みできないのでリンク貼ります

The Doors - People Are Strange (Official Audio) - YouTube 

 

ではいっちょ訳してみましょうか。 

People Are Strange 

「異邦人」*6

 

People are strange when you're a stranger

みんな得体がしれない、お前がよそ者のときは

Faces look ugly when you're alone

みんな醜悪な面をしている、お前が孤独なときは

Women seem wicked when you're unwanted

どの女も意地が悪い、お前なんかいらないときは

Streets are uneven when you're down

どの街の通りもでこぼこだ、お前が憂鬱なときは


When you're strange

お前がよそ者だと

Faces come out of the rain

どの顔も降りしきる雨の中から現れてくるようにみえる

When you're strange

お前がよそ者だと

No one remembers your name

だれもおまえの名前を覚えていない

When you're strange

お前がよそ者だから

When you're strange

お前がよそ者だから

When you're strange

お前がよそ者だから


People are strange when you're a stranger

やつらはみな変だ、お前が変だから

Faces look ugly when you're alone

やつらはみなグロテスクだ、お前がひとりだから

Women seem wicked when you're unwanted

女たちはみな邪悪だ、お前が求められてないから

Streets are uneven when you're down

路面はみなまっすぐ歩けない、お前が沈んでいるから


When you're strange

お前が変だと

Faces come out of the rain

顔という顔が雨の中から浮かび上がる

When you're strange

お前が変だと

No one remembers your name

だれもお前の名前なんか知っちゃいない

When you're strange

お前が変だから

When you're strange

お前が変だから

When you're strange

お前が変だから

Alright, yeah

よし、いいぞ

 

英語的にめちゃくちゃ簡単すぎるな!!!

いやー文法的な疑問いっさいなしですよ。ザ・平易!!!

でも "Strange" ひとつでいろんな解釈ができるんだなとも思いました。さすが詩人です。サウンド的にもぱっと聴き(ぱっと「見」ではなくね)、異国を歩いている雰囲気があるのですが、そうでもないかも。例えばうつ病とかでよく知った環境にいても周りがみんなエイリアンみたいに見えるとか、そういう表現なのかもしれないです。

異邦人といえば、スティングの Englishman In New York もありますね。こちらはあからさまに言葉が通じる英語圏なのに英国と米国というのがいかに文化が違う完全な異国であり、自分がそこで異邦人だと感じるさま、つまり若干の疎外感と英国人であることへの文化的優越感のごたまぜになったなにがしかを "I'm an alien" と歌っているように思いました... あ、じゃあ次訳すのこれですね。なんかひとり翻訳連想バトンやってるみたいだな。

Englishman In New York

Englishman In New York

  • スティング
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

Sting - Englishman In New York - YouTube

ついでにいうと "Stranger" と "Strange" も両方あるんですよね。音の拍子の取り方のせいで使い分けざるを得ないのかなとも思うけど、なにか違いを意図して使っているんだろうか。"Strange" という単語にどのくらい解釈の幅があるのか、気になってWeblioの例文あれこれ眺めました。

そういえばBilly Joelに "Stranger" って曲もあったっけな。おっと、これも名曲、和訳候補としても捨てがたいぞ。 

The Stranger

The Stranger

  • provided courtesy of iTunes

Billy Joel - The Stranger (Audio) - YouTube

ついでにこないだなんとなく解約前のWOWOWで録画しておいた映画「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(Stranger Than Paradise) のことも思い出したぞ。この "Stranger" は比較級ですね。楽園よりも変な場所、とかいう意味になりますかね。邦訳つけるなら「ここではないどこかよりもっとおかしなどこかへ」とかかしら。別に感動もしてないしモノクロだし話の展開も超変なのに、なぜだか心に残っちゃう。こういうのが映画らしい映画だなといつも思うんだな。改めてみてみたら記憶よりずっと面白かった。映画館のポップコーンのシーンはよく覚えてたけど、ドレス捨てるくだりとかもたまらんですね。これ登場人物みんなかわいいエヴァに惚れてるんだって最初みた大学生そこそこのときはわからなかった。未熟でしたね私も。

この方のレビューとても理解するうえで参考になりましたので貼らせていただきます。

 

さてそろそろドアーズに話を戻しますと、ジム・モリソンって夭折の天才感ありますね。いわゆる「27クラブ」というやつですよ。最近だとやっぱりカート・コバーンが有名ですが。

しかし彼の上半身裸写真が有名なせいか、無闇にセクシーどころかムンムン感あるイメージですね。このリンク↓のやつっす。あっでも記憶より全然かわいいぞこれ。すべすべっぽいぞ。

Jim Morrison, The Doors, New York City, 1967 | Joel Brodsky

「ハートに火をつけて」という曲のせいもあるのかな。かもんべいびらいとまい、ふぁいやー!ってやつですね。これの冒頭オルガンのメロディは、着メロ自作時代のぴこぴこ着信音にものすごく似つかわしかったですね。 

Light My Fire

Light My Fire

  • ドアーズ
  • ロック
  • ¥204

と改めてライブ動画をみてみると、いやこれお色気だだ漏れですわ。なんなんだろうこのエロさは。ど直球のセックスシンボルだろこれ*7

The Doors - Light My Fire - YouTube

ドアーズもなんだか夏が似合うアーティストですね。アルバム改めて聴いてみると、とても普遍的なサウンドでした。

 

しかし人の感じ方というのは本当に人それぞれなんですよね。People are strange when you are stranger、ってまさにそうだよなとしみじみ思います。SNSでいろんな人の考え方が可視化されている最近とみに。

*1:いまだに時々出てしまうかぶれフランス語のひとつ。Ah bon?もそう。あと数字の7を書く時に縦棒に横線を入れる癖はもう私の人生から離れない。1年もいなかったから完全にかぶれ野郎なのですが、フランスにかぶれていられることがちょっとうれしくすらあるのだよ。揶揄るなら揶揄れだよ

*2:うちひとりは今とても幸せに暮らしていると風の噂に聞いたのでまじノーカンですよ!

*3:SFが本当に苦手なせいでアシモフのSF作品を読んだことはないんですが、この黒後家蜘蛛の回は全巻揃えました、どころか好きすぎて一部は原書でも読んだりしてました、英語の勉強のためというのもあり。ニュアンスは掴みづらいところもあるものの、ぎり読めるくらいの英語です

*4:耳で聴くことと目で見ることと自分の体で踊ることが凄まじくぴったりくるあんな体験は、クラブでもなかったです。あんなライブができる人がオリンピックでどんな音を奏でたのか、もう聴くことはできないのは残念だな。「デザインあ」が有名だったけど、最近の作品もすごくよかった。ここ数年坂本龍一のバイトばかりしてるみたいだったのはさておき...

*5:カヒミカリィさん、インスタとてもセンス良い。娘ちゃんかわいい。

https://www.instagram.com/kahimikarie_official/?hl=ja 

*6:どうしたって「まぼろしの世界」という最強の邦題には勝てませんでした、ええ。素晴らしい。圧倒的な名邦題です。そこで私は苦し紛れの久保田早紀です。あっこっちは埋め込めたぞ。

*7:Wikiに「セックスシンボルの一覧」というページのがあって、ちゃんとジム鎮座ましましてました。ましましまし笑

灰色の脳細胞

なかなか家から出られない世界ですね。

英語をなんとかしないといけないけど勉強はしたくない、という状況で、せめて家でみるドラマなどのエンタメコンテンツは全部英語(なるべくイギリス語)と決めています。

一時期はBBCニュースもJCOMでみられてたんですが、あっさりなくしやがったからJCOM解約したろかと思いましたね。

 

でも自分、そもそもテレビみないので...

 

なんだかね、嫌になっちゃうんですよ。最近とみに。

テレビの情報ってだいぶ操作されてるんだよなって知るにつけ。

演出されたお茶の間のご意見を流し、愚民はそれに同調してろと言われているようで。

情報ならネットで十分だし。

仕事柄ほんとはCMみないといけないのですが、金払ってもいいから見たくねー!ってなるので。

我々の目でなにかをみることってだれかの金になるんだなと。広告の仕組みを学んではじめてわかりました。

それでもう嫌になっちゃいますね。みろ、みろ、いいと思え、とかってのが。

新卒の頃、広告代理店とかなら仕事おもしろいかも、と思って受けては惨敗してたんですが、どう考えてもミスマッチだったな...自分で自分のことってわからないもんです。

とはいえコームインとかも違うなと思ってて(それはかなり正しかったです)、結局流れ流れていまに至るわけですが、まあなりゆきにしては好きなほうの仕事だし、割といい感じに働けています。

人生の曲がり角にしてこれからどうするべなーと働き方は考えないといけないとも思ってはいますけどね。

 

さてそれはおいといて。

 

おうちから出られないしテレビは嫌いだし英語しかみられないとなるともう、ネトフリ!アマプラ!ですよ。

ネトフリは特に、オリジナルコンテンツの字幕が英語で表示されるので、お勉強になるぞと思って2年前くらいに「13の理由」を見始めたんですが*1スラングがありすぎてもうね...

とりあえずティーンってSeriously??って良く言うんだな、ってことがわかりました*2

 

でもこれアメリカ語だったんですよ。

アメリカ語ならまだいけるんですが、残念ながらイギリス系企業におり、そしてイギリス語がまじでイミフなので...BBCドラマのコンテンツをあさりはじめました。

以前も書いたかなと思うんですが、一話完結ミステリはやっぱり疲れた頭に最高ですよね。

なんかもう続きが気になると途中でやめられないじゃないですか。さすがに昔ほど何かにどっぷりはまれなくても、あまり長いのもね、となるとやはり一話完結、そしてすっきりしたければ、謎解きできるミステリですよ!

 

あれこれあさりました。好きなシリーズ結構できました*3

 

そして一年が経ったいま。さまざまなイギリスミステリを経た私は。

なんと灰色の脳細胞に帰ってきたのである。

 

 「灰色の脳細胞」がなんのことかわからない人はぐぐるとよろしいモナミ。

 いまNHK BSでシリーズを放送してるらしいですが、かなり昔も放送してて、時々楽しくみてたのを覚えてます。

まさか幾年もの時を経て再びポアロに戻ってこようとは。

当時は吹替でみてたのですが、字幕でオリジナルの声でみても全く違和感ないんですよ。吹替めちゃくちゃ似せてますね。

オリジナル音声だと英語にところどころフランス語混じってて、その趣が今やわかるのでさらにおもしろい。

古き良き時代のイギリスにおける外国人の扱いとか、フランス人にまちがえられてベルギー人と憤慨するとか、英語の言い回しがわからず間違えたりするとか、もう最高におもしろい。

 

ポアロって割と人間的にはちっちゃいやつでもあって、それもまた味わい深いんですよね。

服とか髭とか超めかしこんでて汚れだとかにいちいちうるさいし。名探偵って自負してて、自分を知らない人にプチおこだったり。ささいなことでキーキーヒステリーおこすし。君はなにか、十代の女子か。はっきりいってめんどくせえ笑

陽気で人のいいヘイスティングス、クールで有能なミス・レモン*4、なにかと頼ってくれてるジャップ警部のおかげですよ。

そういえばミス・マープルもふわふわしたおばあさんのふりしてかなり陰湿に人間観察してて、裏工作がうまくてめちゃくちゃ冷徹でしたっけ。

 

クリスティのミステリは高校生の頃に手あたり次第に読みあさりましたが*5、案外結末を覚えてないもので、いまみても全然楽しめる。

そして昔と違った感慨も受ける。人生経験詰まないとなかなか哀感だかって実感できないものですね*6

ただいまポアロ*7

 

うっかりシネフィルWOWOWを勢いで契約しちゃったので、ポアロ全話マラソンの感想データベース作ろうと思ってます。

いつかこれにものせるかも、でもブログに整えるの面倒だからやっぱツイッターとかでやるかも...それ用のアカウントOPENしようかな。

*1:製作総指揮がセレーナ・ゴメス。有名になったのはジャスティン・ビーバーのおかげではありますが、その後の活躍を考えるにそれで語るのは失礼かなと。かなり才能あるアーティストですし、闘病もしてますね。私が好きな曲は結構前にメガヒットしたこれです。カラオケでも歌えます(が、なんだこの謎の日本語の冒頭と締めは...)

*2:マジで?なんでしょうね。Literally=ガチで、もめちゃくちゃよく使うってなんかどっかのつぶやきで見ましたっけ

*3:最近みてたやつではアマプラにある"New Tricks"が面白かったです。がんばる負け犬オヤジたち!オヤジたちががんばるなら私もがんばれる!ってなりましたね。

*4:原作のミス・レモンってこんな美しい感じだっけ...?記憶うすいのですが

*5:学校の図書館にほぼ全巻ハヤカワ文庫版を数十冊入れてくれてたんですよね。もう貸し出しカード全部に私の名前ありましたよ

*6:なんかポアロのふるまいって非常にゲイというかオネエっぽいなと今みると思いますね。美人は好きみたいですが。女っけは全然ないっていうか欲してないし、あと最後まで独身だった

*7:ドラマの表記はポ"ワ"ロなことに今更気づきました